魚の手足

佐川美術館 所蔵

作品について

私にとって表現とは、自己啓発的な行為です。自分と外の世界との関係性を、自身を投影して描きます。自身と対話し、四角い平面に手探りで視覚化して形作る私の作品は、すべて自画像だといえます。アクアリウム水槽を立ち上げ熱帯魚を育てる過程で、生き物を管理するとは何なのか、私の存在意義とは何なのか、想いを馳せました。そして、日本美術の特徴である空間演出表現を取り入れ展示方法を工夫しました。ガラス越しの意識の行き来を、魚になった気分で感じてみてください。

佐川美術館栗和田栄一賞 授与の言葉

ごあいさつ

京都造形芸術大学では、学生たちが大学で学んだ集大成を発表する“卒業制作展/大学院修了制作展”を毎年京都市美術館で開催していましたが、2010年度より京都造形芸術大学内で“卒業制作展/大学院修了制作展”が開催されることになりました。かねてより親交のある日本画家・千住博氏が、当時学長を務めていたことから、若手作家の励みにもなるので、特別賞を授与されてみてはどうかというお話をいただき、学内展が始まった年度より、「佐川美術館 栗和田榮一賞」を授与することになりました。

そして、今回も責任の重大さに身の引きしまる思いの中、受賞作品を選定させていただき、2018年度受賞作品は、川瀬美帆氏の≪魚の手足≫と山本采来氏の≪燈明≫に決定いたしました。

授与いたします本賞は、決して大きな美術賞ではありませんが、川瀬氏山本氏の両氏がこの賞を受賞されることで今後の制作活動の糧となり、ますますのご発展を遂げられることを切に願っております。

最後になりましたが、この「佐川美術館 栗和田榮一賞」を授与するにあたり、京都造形芸術大学には特別なご理解とご協力を賜り、また関係各所の方々のお力添えをいただきましたことを、ここに併せて心より御礼を申し上げます。

2019年6月
公益財団法人 佐川美術館
理事長 栗和田榮一

(原文のまま)

『魚の手足』

佐川美術館 栗和田榮一賞 受賞作品

  • 2018年
  • H183.2×W831.0cm

“Something done by the fish’s hands and feet”

Sagawa Art Museum, Eiichi Kuriwada Prize

  • 2018
  • H183.2×W831.0cm


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