花屋敷

花屋敷

作品について

花の名前を覚えていないのが、祖母らしいと思った。
生みの母を亡くした時、新しく母を家族に迎え入れた時、底抜けに明るい性格で家族を導いてくれた祖母は太陽のようだ。そんな祖母が毎日手入れを欠かさないお庭のお花には、何よりも輝かしい命が宿っているように感じられる。自由奔放に生きて程よく手入れされたお花へ、私たち家族の姿を重ねるように描いた。
「ゆらぎ」や「うつろい」をなぞらえる銀箔を硫化させ黒変させる行為は、コントロールの効かない予測不能の結果をもたらす。その中に美を見出そうとする試みが、予測不能な時代を生きる私たちの道標にもなれば幸いだ。

(出展) 佐藤美術館
公益財団法人佐藤国際文化育英財団 第30回奨学生美術展

『花屋敷』

  • 1620×1120mm
  • 2021年

- Flower Garden -

  • 1620×1120mm
  • 2021


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